加速器の設計概念(運動量のズレの影響)
設計粒子に対しては、透明性も対称性も完全に保たれているが、運動量がずれた粒子に対してはそうではない。ここでは、dP/P の影響について考えてみる。
<本当に対称的なリング>
円形で本当に対称なリングの場合、運動量のズレによる OPTICS の変化は、以下のようになる。
緑がもともとの OPTICS、赤が dP/P = 5% の粒子の OPTICS であるが、周回チューンは変化するものの、対称性は保たれたままである。
→周回チューンは変わる。
dP/Pが存在しても対称性は不変
<透明部分の入った疑似対称リング>
透明部分の入ったトラック型のリングにおいて、運動量のズレによる OPTICS の変化は、以下のようになる。
→周回チューンも変わる。
ノーマルセルの対称性が無くなる
長直線部が不透明になる
周回チューンが変化する以外に、透明性と対称性も変化することが分かる。